英語ライティング上達法
英語のライティングスキルを向上させるためには、計画的で体系的なアプローチが重要です。ここでは、英会話やリスニングを出発点とした「準備編」と、実践的な「実践編」に分けて、段階的に説明します。
準備編 (1〜6)
1.英会話の重要性
英会話は、ライティングスキルを向上させるための非常に効果的な方法です。会話を通じて、正しい英語の表現をインプットし、自分自身の言葉としてアウトプットすることができます。このプロセスでは、実際のコミュニケーションを通じて、自然な表現や語彙を身につけることが可能です。
- 実際の会話を通じた学び: 会話は理論だけでなく、実際の文脈の中で語彙や文法を学ぶことができます。英語を使用する環境に身を置くことで、実際の状況に即した表現を学びやすくなります。
- 簡潔で明快な表現: 英語が話せる人のライティングは通常、平易で明快です。言葉を選ぶ過程で、簡潔さや論理的な構成を意識するようになります。
2.リスニングの効率的な学習方法
リスニングは、正しい英語をインプットするための最も効率的な学習方法の一つです。リスニングを通じて、多様なアクセントやスピードの英語を聴くことで、語感を磨くことができます。
- 耳を育てる: リスニングを重視することで、英語の音やリズムに慣れ、発音やイントネーションの向上にも寄与します。
- 文脈理解の向上: 聞いた内容を理解することで、語彙の使い方や文法の実際の適用を学びやすくなります。これにより、自分のライティングでもより自然な表現ができるようになります。
3.アクティブな語彙の取得を目指す
アクティブな語彙の習得は不可欠です。アクティブな語彙とは、実際に会話やライティングで使える語彙のことです。受動的に知っているだけではなく、実際に使えるように学ぶことが重要です。
- 英検3級レベルの語彙を拡張する: 英検3級レベルは、中学英語の基礎がしっかりしていることを意味します。このレベルの語彙をマスターすることで、日常会話や基本的なライティングが可能になります。特に、動詞や形容詞、名詞の使い方を意識して学習することが重要です。
4.重要な構文を学ぶ
よく使われる文構造やフレーズを学ぶことが重要です。これにより、一貫性のある効果的な文を作成するスキルが身につきます。
- 典型的な文構造を覚える: たとえば、「I think that…」や「It is important to…」といった基本的な構文は非常に役立ちます。これらを意識して使うことで、文がよりクリアになります。
- 類義語の使い分け: 同じ単語を繰り返すのではなく、類義語を使うことで表現を豊かにできます。例えば、「happy」を「joyful」や「content」と言い換える練習をしましょう。
5.基本的な英文法をマスターする
英文法の理解を深めることが必要です。特に、エッセイライティングや日常会話で使う文法が試験で学ぶ文法とは異なることを理解することが重要です。
- 基礎的な文法ルールをしっかり理解する: これは品詞、文の構造、基本的な動詞の時制を含みます。例えば、動詞の使い方や助動詞の使い方を正しく理解することが、正確なライティングに繋がります。
- CanとBe Able Toの使い方を理解する: 「昨日100m泳げた」と「5歳の時ピアノを弾けた」の使い方が異なるように、文脈に応じた動詞の使い分けを理解することが大切です。
6.ディスコースマーカーとパンクチュエーションの学習
ディスコースマーカーは文と文のつながりを示す言葉やフレーズです。これを適切に使用することで、文章全体の流れがスムーズになり、読者にとって理解しやすい文章を作成できます。
- よく使われるディスコースマーカーを学ぶ: たとえば、「しかし」「さらに」「その結果」などの接続詞やフレーズは、文をつなげるために重要です。これらを積極的に使うことで、文章の論理性が向上します。
- パンクチュエーションの使い方を理解する: 基本的な句読点の使い方を学びましょう。コンマやピリオド、セミコロンなど、正しい使い方を習得することが、明確なライティングに繋がります。
実践編 (7〜9)
7.ライティングのコアを育成する
ライティングのコアを育成するためには、以下のステップを踏むことが重要です。英作文がうまくできる人は、頭の中に英語の世界を持っている人です。この「英語のコア」を作成することで、英語のロジックに慣れ親しむことができます。準備編で学習したことを基に、このコアを構築していきます。
- 英語のロジックに慣れ親しむ: 英語は日本語とは異なる構造や文法のルールを持っています。このため、英語の文章を構成するための基本的なロジックを理解し、それに従って思考することが重要です。これには、シンプルで論理的な文を作成することが求められます。
- コアの形成: アクティブな語彙、中学英文法、ディスコースマーカー、パンクチュエーションを意識して暗記します。目安としては、100語程度の英文を作成することをおすすめします。短すぎる文では語彙の言い換えや文法の運用ができず、単調な文章になります。適切な長さの文を作成することで、表現を豊かにし、文法をより効果的に運用することができます。
- 求めるレベルの問題を選択する: 英検や大学入試問題から20題程度のライティング課題を選び、この問題をコアとして活用します。これにより、自分のレベルに合った課題を通じて効果的に学習することができます。
- 実践を通じた確認: 作成した文を声に出して読むことや、実際にライティングを行うことで、自分の理解度や運用能力を確認します。これを繰り返すことで、英語のコアが強化され、よりスムーズに英作文ができるようになります。
8.実践経験を積む
アクティブな語彙や中学レベルの英文法、パンクチュエーション、ディスコースマーカーを十分に習得した後は、実際にライティングを行うことに力を注ぎましょう。文を書くという行為は、知識を実践に移す重要なステップであり、表現力を養うための不可欠な要素です。
- 多書きを実践する: まずは、毎日約100語を目安にライティングを行うことを習慣づけましょう。小さな間違いを恐れず、自由に書くことが大切です。間違いを繰り返す中で、自分の表現力が鍛えられ、文章が洗練されていきます。最初は不完全であっても、次第に語彙や文法が体に染み込み、豊かな表現が生まれることでしょう。
- 生成AIを有効活用する: ライティングの質をさらに高めるために、生成AIを積極的に利用しましょう。文法や語彙のチェック、文章のスタイルの改善において、AIは強力な助っ人となります。自分のライティングをAIに分析させ、得られたフィードバックをもとに修正を加えることで、より洗練された文章を作成することが可能になります。これにより、自信を持って英語を書き進めることができるでしょう。
9.指導者からのフィードバックを受ける
自己学習の過程では、自分自身の限界を認識することが難しいことがあります。そのため、指導者の視点からのフィードバックを受けることが非常に重要です。
- 長所と短所の具体的な指導: 指導者からは、自分のライティングにおける強みと弱みを明確に指摘してもらい、その上で改善すべき具体的なポイントを教えてもらうことが肝要です。指導者の専門的な視点からのアドバイスを受けることで、自分自身では気づきにくかった問題点を発見し、着実にスキルを向上させることができます。
- 積極的に質問する姿勢: 疑問が生じた際には、ためらわずに指導者に質問しましょう。この姿勢が、英語の理解を深める鍵となります。フィードバックを受けることで、自分の成長を実感し、さらなる学びを促すことができるでしょう。指導者との対話を通じて、新たな視点や理解を得ることが、ライティング能力の向上に繋がります。
結論
この構造的アプローチに従い、基本的な文法をマスターし、語彙を拡張し、定期的に練習し、模範解答に取り組むことで、英語ライティングスキルを大幅に向上させることができます。重要なのは、一貫性を持ち、実践とフィードバックの機会を求めることです。時間をかけることで、強固な基盤と自信を持ったライティング能力を身につけることができるでしょう。
1.基本的な英文法を抑える
- 中学レベルを確実に
- 学校英文法を学びなおす
- Can.be able toをちがうものとして理解
- 動詞の語法に習熟
- 重要構文の把握
- 基本的な語彙(英検3級レベルの語彙を日本語➡英語アクティブな語彙として)
2.アクティブな語彙の学習
- アクティブ語彙 英検3級レベル(名詞を除く)
- パッシブな語彙
3.中学英文法の学びなおし
学校英文法、受験英文法と英作文で用いる英文法は異なる。英作文で用いる英文法は、一部を除き、高度な英文法力(未来完了進行形、完了分詞構文、連鎖関係代名詞など)は不要。むしろ、canとbe able to Vとの違いや、make, have, getの語法などが重要。
4.コアの養成
- 基本は、たくさん話すこと
- コアを早期に作ること
- コアができると、それをもとに、あとは、楽にできる
コアの作成➡実戦経験(添削)一日1題を目安 英検の過去問や大学入試問題から抜粋
5.模範解答の暗記(生成AIで作成)
解答で用いられている文法の確認、語法の確認、動詞の使い方、名詞の使い方、代名詞の使い方、カンマの使い方、接続詞の使い方、漢詩の使い方に注意。
- 確認後は、音読を通じて、暗唱できるまで反復学習
- 20題から30題できれば、それが核となって、それ以降は、実践練習